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2012.12.06 Thursday
カーテンコールの末に
あんなにコミカルに逃げ回って、やっと助かって、ハッピーエンドだと思ったのに....。おもしろおかしかったシーンが次々と頭に浮かんで来る。それこそ走馬灯のように。(あ、実は研いでいたとみせかけて、刀を切れないようにしちゃってたとか、そういう落ちじゃないの?実は死んだふりで、まだ生きてるね。)とか考えてみたりする。とにかく、脳みそが目の前のストーリーの決着を受け入れようとしない。 勘三郎さんが天に召されたと知った一日、私の頭の中に鮮やかに蘇り、仕事仕事の狭間に、繰り返し繰り返し上演されたのは、この「研辰の討たれ」のラストシーンです。 一昨日、ふと立ち寄った近所の公園で、木々の紅葉がここ数年来見たことのない美しさだった景色とも重なり… 深紅黄金の紅葉をバックに、キッパリと幕引かれた勘三郎さんの役者人生という大舞台について思いを馳せました。 惜しみないカーテンコールの拍手喝采の嵐の末、いつか、現勘九郎や七之助が演ずる舞台で、「あ、勘三郎さんがお出ましになった!」と実感するときがくる、そのときがくるまで、いや、きてからのちも、勘三郎さんのあの舞台も、あの舞台も、あの舞台も… 忘れることはありません。 |
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